消化器腫瘍
論文解説
DREAM試験:化学療法にて消失した大腸がん肝転移病変に対するCTおよびMRIの術前診断能の妥当性に関する研究
薬物療法の進歩に伴い、大腸がん肝転移が薬物療法後に画像上明らかでなくなることがある。これまでの研究では、大腸がん肝転移に対して化学療法を実施した場合、画像診断で消失病変と診断された部位にviableな腫瘍細胞が残存しているかどうかを正確に予測できる割合は33〜80%と報告されているがいずれも単施設の後ろ向き研究であった。本研究では、専門家による撮影条件の統一と画像品質管理のもとでMRIを実施することで、遺残細胞の有無を高精度に検出できるかを検証した、EORTC(European Organization for Research and Treatment of Cancer)とJCOG(Japan Clinical Oncology Group)の初のcollaboration studyである。