肺・縦隔腫瘍
論文解説
切除不能III期NSCLCに対するCCRTへのデュルバルマブの「同時併用」は生存期間を改善せず
切除不能III期非小細胞肺がん(NSCLC)の標準治療は、PACIFIC試験によって確立された化学放射線療法(CCRT)後のデュルバルマブ地固め療法です1, 2, 3。しかし、CCRT中の病勢進行や有害事象により、約3〜5割の患者が地固め療法に移行できないという課題があります。本研究(PACIFIC-2)は、CCRTの開始時からデュルバルマブを同時併用し、その後地固め療法を継続する戦略(同時併用群)が、CCRTとプラセボを併用する戦略(プラセボ群)よりも予後を改善するかを検証した第III相ランダム化比較試験の結果です。